奥さんと別居中の会社の後輩君が、
泊まりの仕事で家を空けているスキに、通帳と銀行印を勝手に持ち出され、
後輩君名義の預金を下ろされたと大騒ぎしていたので、記事の練習がてらリサーチしてみました。
本人曰く「こんなの信じられない、あり得ない、絶対返してもらう!!」と憤慨してましたが、
調べてみたら、よくある話しみたいですね。
果たして、別居中の妻が旦那名義の預金を勝手に引き出した場合、それを取り戻す事は
出来るのでしょうか?
引き出された預金が、共有財産か特有財産かによって違ってくる
まず大前提として、夫婦の財産は共有財産となる為、別居中の奥さんが後輩君名義の口座から
預金を引き出す事は不法行為とは見なされず、返還を求める事も出来ないという事です。
この時点で後輩君はガックリでした。
しかし、例外として下記の様な場合は、特有財産と見なされ返還を求める事が出来との事です。
- 後輩君が、結婚前に貯めていたお金
- 後輩君の親族からの贈与や、相続によって収得した財産
- 夫婦の合意により、後輩君のものとした財産
今回のケースでは、どの項目にも当てはまりそうにも無いので、残念ながら後輩君は泣き寝入り
なのでしょうか?
共有財産の場合、返還請求は出来ません
前述の通り、引き出された預金が夫婦の共有財産だった場合、奥さんの行為に不法性は認められず
返還請求も出来きません。
また、別居中の妻に夫が生活費として支払う義務がある婚姻費用も別枠として計算されるので、
後輩君は勝手に預金を引き出された上に、婚姻費用も支払い続けなければならないと言う
正に泣きっ面に蜂状態です。
では、引き出された預金はどうなってしまうのでしょうか?
引き出された預金は、どうなるのか?
結論としては、離婚時の財産分与に際に、別居時に持ち出した分を含めて計算する事になります。
後輩君からしてみると、預金を勝手に下ろされて、婚姻費用も支払続けて、離婚が成立したら
やっと清算という長い道のりになりそうです。
まとめ
後輩君が憤慨する気持ちも分かりますが、こうなる前に自分名義の通帳や印鑑はちゃんと管理する
べきだったと反省が必要です。
結婚する時には、こんな状況は想像していなかったとは思いますが、起きてしまった事を
悔やんでも仕方ありません。
今からでも遅くないので、この機会に預金だけでなくその他の財産も見直して、
対策を練っておくべきだとアドバイスしておきました。
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